予備校時代「もう一年勉強を続ける覚悟で第一志望にこだわるのか」「来年絶対に大学生になるため第一志望を変えるのか」を選択する場面がありました。
今回は、その時のことを書こうと思います。
初めての挫折
夏までの私は、挫折らしい挫折はありませんでした。
ひょっとしたら、常に壁にぶつかっていたのかもしれませんが、
それを無視して猛烈に勉強していました。
やることがあまりに多かったので、
スランプに構っているヒマなどなかったからです。
とは言え、1年少しの受験生活の中で2回ほど
「もう駄目かもしれない」と思う時期がありました。
最初の挫折は6月にありました。
私は受験生時代に弁護士になろうと思っていました。
社会正義が云々というかっこいい理由からではなく、
何となく弁護士という肩書きに憧れていたことと、
会社を経営する父への反発が理由です。
このため、志望校は当時司法試験合格者数が多かった順に
東京大学法学部、早稲田大学法学部、中央大学法学部としました。
また、これらの大学を選んだのは、
合格して周囲を見返してやりたい気持ちがあったことも理由です。
もちろん、予備校では、志望校のレベルが高すぎると言われましたし、
私自身も心の片隅で「できないかもしれない」と感じていました。
が、とにかく「自分はできる」と信じてやることにしました。
私の計画は、夏までに英語と数学の成績を上げ、
夏から国語と日本史、地理の勉強をスタートさせるというものでした。
しかし、自分なりに最大限の努力をしているにも関わらず
勉強は計画通りに進んでいきませんでした。
特に、数学に苦戦しました。
毎日5時間以上勉強をしているにも関わらず手ごたえがないのです。
そもそも、普通の人が3年かけて学力をつけていくものを、
3ヶ月でマスターしようという計画自体が無茶なのですが、
それでもどうにかしたかったのです。
けれども、これから国語と社会2科目をスタートさせ、
英語と数学もさらに成績を上げる必要があることを
考えると時間不足は明らかでした。
明らかに数学が足を引っ張っており、
このままでいくと国立大と私立大も共倒れになってしまう可能性がありました。
それまで東大合格を信じて勉強してきたので、この時は本当に落ち込みました。
当時は、東大どころか早稲田も中央大も絶対に合格できない学力だったので、
第三者から見ると変に見えたでしょう。
でも、私は、もう1年勉強を続けるのか、それとも来年絶対大学に入るために、
私立大に志望を変更するのか真剣に悩んでいたのです。
結局、一刻も早く大学に入りたいということと、
早稲田や中央大でも弁護士になれると思い
6月末に私大専願に転向することに決めました。
今思えば、この時最初の計画にこだわりすぎていたら、
その後何年も受験生をしていたかもしれません。
でも、若い時間を受験勉強だけに使うのは、もったいないし、
大学を卒業してからの人生の方が長いのです。
もし、あなたが多浪を考えている人がいるなら、
一日でも早く大学に入ることをオススメします。
特に、自分のような高校中退者は、
大学入学が社会復帰の第一歩になるはずです。
だから、入学させてくれる大学があるならば、そこに入りましょう。
全身全霊でぶつかってみて、ダメならスパッと方向転換する。
こんな風に決断することも時には必要なのだろうと思います。
逆に、時間のある人や、
どうしてもその大学に入らなければならない人、
例えば医者になるために医学部でなければならない人等は
目的に固執することが大切かもしれません。
特に現役年齢の人が、
リスクをとってチャレンジすることは良いことだと思います。