ニートを卒業して、大学受験に向けて行動を開始しました。
私は高校1年で中退していたので、
受験資格を得るためには、まず大検(現在の高認)に合格する必要があります。
今回は、この時に「どんな計画を立てたのか?」「結果はどうだったのか?」書いていこうと思います。
これ以前の話は次の記事に書いたので、良かったら参考にして下さい。↓
私の大検合格への作戦
合格するための条件
大検に合格するために必要なこと
当時の私が知っていた、大検に合格するために必要なことは次の通りです。
- 試験は年1回実施される
- 最終合格するには11科目合格することが必要
- 科目合格制度があり、一度合格した科目は次から受験不要
- 合格点数が不明
現在の高認は、合格に必要な科目数も減り、試験回数も増えています。このため、今の私なら別のやり方で勉強をします。これから勉強する人は、こちらの記事に書いた方法を参考にして下さい↓
さて、話を戻します。
勉強を始めるにあたって、大きな問題がありました。
それは、試験までに残された時間がないということです。
試験まで残された時間は2か月半
私は、大検の勉強を通信教育で行いました。
けれども、教材に申し込んだのは4月です。
大検の試験は8月半ばに行われるので、
すぐに勉強を始めたとしても、4か月しか残されていません。
しかも、教材が届いても「今から始めても間に合うはずがない」と考えて、
ダラダラと時間をすごしていたので、何もしないまま6月になっていました。
まとめると、次のような状況でした。
- 大検通信講座への申込:4月
- 大検への出願:5月
- 勉強開始:6月
- 試験:8月半ば
つまり、勉強を始めた時には、試験まで2か月半しか残っていなかったのです。
普通のやり方をしていては、何もできないまま終わってしまいます。
そこで次の4つの作戦を立てて実行したのです。
作戦1:合格点が不明だったので高得点を目指す
まず合格点がわからなかったので、受験する科目は80点以上の得点を目指すことにしました。(当時はそれを調べる手段がなかった)
また、80点以上としたのは、次のように予想したからです。
- 80点以上とれるようにしておけば、失敗しても70点くらいはとれるだろう
- 70点とれれば、不合格になることもないだろう
現在の高認は40点辺りが合格ラインと言われています。
可能ならば、60点くらいとることを目標にすればよいかもしれません。
そうすれば、失敗しても合格ラインをこえることはできるでしょう。
作戦2:全科目不合格になることを避けるため、2回に分け受験する
試験まで残された時間が極端に短かったので、11科目全てに均等に勉強時間を使っていたら、全ての科目が中途半端になってしまいます。
その結果、受験した科目全てが不合格になってしまうことを、私は一番恐れていました。
そこで、試験を2回受けて合格を目指すことにしたのです。
そのためにまず行ったのは、次のことです。
大検の受験科目を分類する
まず、受験科目を次のように分けました。
カテゴリー | 内容 | 科目 |
---|---|---|
大学入試で使わない科目 | 大学入試の勉強の邪魔になるので早く片づけたい | 保健・理科Ⅰ |
中学時代得意だった科目 | 短い勉強時間でも目標点数に到達できる可能性がある | 日本史・地理・現代社会 |
苦手だが先に片づけたい科目 | 2回目の試験の負担を減らすため、できれば片づけたい | 国語・数学Ⅰ |
大学入試に必要だが苦手な科目 | 目標点数への到達への時間がかかりそう | 英語・古典・数学Ⅱ・生物 |
この4つの分類を2回の試験に振り分けていきます。
振り分けるにあたって、検討した内容は次の通りです。
科目の振り分けで検討したこと
大学入試で使わない科目
当時の大検は、保健や家庭科といった科目がありました。
こうした科目は入試に使わないので、後で受験勉強する時の邪魔になります。
真っ先に片づけなければならないと考え、1回目に受験することにしました。
中学時代得意だった科目
中学時代得意だった科目は、過去問を解くと、中学時代の知識だけでもある程度の点数がとれることがわかりました。
目標点数をとるためには、勉強が必要ですが、どんな勉強をすれば良いかイメージできたので、1回目に受験することにしました。
苦手だが先に片づけたい科目
沢山の科目を残しておくと、次回の試験の負担が大きくなってしまいます。
そこで、「大学入試で使わない科目」「中学時代に得意だった科目」の勉強がスムーズに進めば、これらの科目も1回目に受験しようと考えました。
大学入試に必要だが苦手な科目
このカテゴリーに分類したのは、「未習の内容が多いため、目標点数への到達に時間がかかりそうだ」と考えた科目です。
私が避けたかったのは、これらの科目の勉強に時間を多くとられて、他の科目まで不合格になることです。
このため「大学入試に必要だが苦手な科目」は、2回目の試験に回すことにしました。
これにより、目前にある1回目の大検の試験で受ける科目は11科目から7科目に減りました。
1科目に使える勉強時間を増やすことができたのです。
受験スケジュール
以上、検討したことを踏まえ、次のスケジュールで受験することが決定しました。
受験時期 | 受験するもの | 科目 |
---|---|---|
1回目の大検 | ・大学入試で使わない科目 ・中学時代得意だった科目 ・苦手だが先に片づけたい科目 |
7科目(保健・理科Ⅰ・日本史・地理・現代社会・国語・数学Ⅰ) |
2回目の大検 | ・大学入試に必要だが苦手な科目 | 4科目(英語・古典・数学Ⅱ・生物) |
作戦3:1科目ずつ完成させる
学校や予備校での勉強は、1日の勉強時間を色んな科目で分けていきます。
例えば、次のような感じです
- 英語:120分
- 数学:90分
- 国語:90分
試験まで時間が残されている場合は、こうしたやり方も良いと思います。
けれでも、私には2か月半しか時間が残されていません。
残されたわずかな時間を学校や予備校のような方法で勉強すると、
全ての科目が中途半端になる可能性があったのです。
その結果、全ての科目が不合格になることだけは避けなければなりません。
そこで、私がとった作戦は「1科目ずつ完成させていく」という方法です。
どのようにやったかというと、次のような感じです。
- 一つの科目の勉強を始めたら、目標点数をとれるようになるまでぶっ通しで勉強する。(目標に到達するまで、他の科目は勉強しない)
- 目標を達成したら、次の科目に取りかかる。そして、目標点数をとれるまで、ぶっ通しで勉強する。
私は、この方法で合格できそうだという科目を1科目ずつ積み上げていきました。
作戦4:1秒も無駄にできないため、一部の単元は捨てる
勉強時間を捻出するために、数学と理科Ⅰで一部の単元を捨てる(勉強を放棄する)ことも行いました。
このことを、私が大検を受験した当時にあった「理科Ⅰ(理科総合)」という科目を例に説明します。
理科Ⅰは、物理・化学・生物・地学の基礎的な内容を全て学ぶ科目です。(現在の「科学と人間生活」と似ているかもしれません)
そして、理科Ⅰの各分野は、大検では次のように25%ずつ均等に割り振られていました。
理科Ⅰの分野 | 配点 |
物理分野 | 25% |
科学分野 | 25% |
生物分野 | 25% |
地学分野 | 25% |
私は、この中で物理分野が苦手でした。
時間をかければ克服できそうですが、試験まで2か月半しかないので難しそうです。
なぜなら、他に6科目やらなければならないからです。
一方、物理分野の配点は、全体の25%しかありません。
物理分野が0点だとしても、他で満点をとれは75点。
ミスをして失点をしたとしても、6~7割はとれるのではないかと予想しました。
ですから、思い切って一旦物理分野は捨てました。
こうして、捨てたことで作り出した時間を、他の科目の勉強に使うことができたのです。
その後、他の科目が完成したので、再び物理分野の勉強に取り掛かりました。
私のように、試験までに残された時間が極端に少ない場合は、一部の単元を捨てることが必要になることがあるかもしれません。
その時は、残した部分だけで、合格点数に到達できるか検討することを忘れないようにしましょう。
では、試験の結果です。
私の大検の受験結果
合格しました
上の写真は、私の実際の大検合格証明書です。
2回受験することになりましたが、合格することができました。
合格成績について
大検の試験結果にはA・B・Cの成績が出る
上の画像は、私の実際の大検合格成績証明書です。
高認(大検)合格成績証明書には、次のように試験でとった点数に応じてA・B・Cの成績が付けられます。(これは現在の高認も昔の大検も共通のようです。)
- A:80~100点
- B:60~79点
- C:合格点~59
私の大検の合格成績
合格成績は次の通りです。計画通りに目標を達成できたと思います。
受験時期 | 受験した科目 | 合否 | 成績 |
---|---|---|---|
1回目の大検 | 国語 | 合格 | A |
現代社会 | 合格 | A | |
日本史 | 合格 | A | |
地理 | 合格 | A | |
数学Ⅰ | 合格 | A | |
理科Ⅰ | 合格 | B | |
保健 | 合格 | A | |
2回目の大検 | 英語 | 合格 | A |
数学Ⅱ | 合格 | A | |
古典 | 合格 | A | |
生物 | 合格 | A |
ちなみに、この時の大検の成績は、
その後大学で受けていた奨学金にも影響を与えたのではないかと思います。
そのことについては、次の記事に書きました↓
大検の試験が終わった後
燃え尽きてしまう
大検の試験が終わったあと、燃え尽きてしまいました。
そして、次のような感じで、結構長い間勉強を休んでいました。
- 1回目:9月~翌年3月までの半年間
- 2回目:8月半ば~9月の1ヶ月半
ちなみに、燃え尽きた原因は、次のことではないかと私は考えています。
- 目標を達成したことで、緊張の糸が溶けた
- 体力が十分に回復していなかった
- 気力を使いつくしてしまった(当時の私の気力は、まだ小さかった)
これから高認を受けるあなたも、私のように燃え尽きることがあるかもしれません。
でも、燃え尽きてしまっても、自分を責めないで下さい。
勉強することに、心や体が慣れていないと、そうなってしまうこともあるのです。
そんな時は「あの人が言っていた”燃え尽き”が自分にも来たんだな。でも、そのうちやる気も戻ってくるさ」と考えて、別のことをやると良いと思います。
もちろん、気力が充実している人は、休まずに次の勉強を始めることをオススメします。
燃え尽きている期間にやったこと
燃え尽きていた7ヶ月間、私は勉強を全くしていませんでしたが、
次のようなことを行っていました。
- 大学卒業後の進路について考える
- 大学受験の勉強法について調べる
- 大学受験の計画を立てる
このことは、別の記事としてまた書こうと思います。
自信が少し生まれて、考え方が変わる
大検に合格したことで、自信が少し生まれました。
特に1回目の大検では、約2年の勉強のブランクがあったにも関わらず、
結果が出せたことは自信につながりました。
そして、この自信によって、
自分はダメな人間だから、何をやってもうまくいかない
という考え方から
もしかしたら、やれるかもしれない。たとえダメな人間であっても、ガムシャラになれば何とかなるのではないか?
という考えに変わったのです。
今思うと、この変化により人生が良い方向に動き始めた気がします。
この記事の続きは、次のページに書きした。↓
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