高認・大検

高認の受験科目・選択科目の選び方

高認には、どんな受験科目があるのか?選択科目には何を選べば良いのか?
大学受験を目標にした科目の選び方や、勉強に自信がない人の科目の選び方など、受験前に知っておきたいことをまとめました。

高認の試験科目には何があるのか?

高認の試験には、必修科目と選択科目があります。

そして、最終合格者となるためには「必修科目全て+選択科目の全て」(8~10科目)に合格する必要があります。

必修科目

必修科目とは、必ず受験する必要がある科目です。(免除の場合を除く)
次の3つがあります

  • 国語
  • 数学
  • 英語

選択科目

地理歴史

地理歴史は、次のいずれかの組み合わせで受験する必要があります。(免除の場合を除く)

  • 世界史A+日本史A
  • 世界史A+日本史B
  • 世界史A+地理A
  • 世界史A+地理B

公民

公民は、次のいずれかの組み合わせで受験する必要があります。(免除の場合を除く)

  • 現代社会
  • 倫理+政治経済

理科

理科は、次のいずれかの組み合わせで受験する必要があります。(免除の場合を除く)

  • 科学と人間生活+物理基礎
  • 科学と人間生活+化学基礎
  • 科学と人間生活+生物基礎
  • 科学と人間生活+地学基礎
  • 物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎から3科目

世界史・日本史・地理の「A・B」の違いとは?

世界史・日本史・地理の「A・B」の違いを表にしました。ちなみに、Aは生徒の負担軽減を目的に作られた科目であるため、Bより勉強が楽なのが特徴です。

科目名 学習範囲 高校単位数
世界史A 範囲が狭い(近現代中心) 2
世界史B 範囲が広い(全時代) 4
日本史A 範囲が狭い(近現代中心) 2
日本史B 範囲が広い(全時代) 4
地理A 範囲が狭い 2
地理B 範囲が広い 4

A・Bの違いをまとめると、次の通りです。

  • BはAよりも勉強する範囲が広い
  • 高校の単位数はBはAの2倍もある
  • AはBより勉強が楽
  • Bは入試で使える大学が多いが、Aは使える大学が少ない

続いて、科目の選び方を解説します。

まず免除科目があるか確認しましょう

まず免除科目があるか確認しましょう。なぜなら、免除されれば、その科目を受ける必要がなくなるからです。免除をすると受験する科目が減るので、負担を減らすことができます。

高認の科目免除の対象となる人

次のように、高校の単位を一部取得している人や、資格試験に合格している人は、高認の試験の一部科目が免除される可能性があります。

  • 高校、中等教育学校に通っていた人
  • 高等専門学校に通っていた人
  • 英検、数検、歴検などの資格を持っている人

高認の科目免除のために行うこと

免除されるはずの科目の勉強をしてしまうことがないよう、次のことを行っておきましょう。

  • 免除科目がありそうかどうかの確認をする
  • 免除申請を行う書類(単位修得証明書など)を高校等から取り寄せる
  • 高認の試験を申し込む際に、科目免除の手続きを行う

免除についての詳細は、次のページで解説されているので確認して下さい。
文部科学省・高認 免除要件

そして、免除申請を行ったら、残りの科目の勉強を進めていきます。(免除科目が無い場合は、全ての科目を勉強します。)

次に、選択科目の決め方を解説します。

高認の選択科目の選び方

高認の選択科目の選び方について、「これから私が文系大学を受験するならこうする」という視点で説明します。

科目の選び方が全くわからないという人は、よかったら参考にして下さい。

また、自分で「この科目で受ける」と決めている場合は、この記事の内容は無視して、ご自身の考えを優先して下さい。

大学を目指す場合は、最初に志望校の入試科目を確認する

大学受験を目指す場合は、まず志望校の入試科目を確認しましょう。
この時、今の成績は無視しても構いません。

なぜなら、今まで勉強したことがないのですから、できなくて当然だからです。

やれば成績は上がっていくので、憧れている大学や気になっている大学があれば、
それらを全てリストアップして入試科目を書きだしましょう。

では、例として、いくつかの大学をピックアップしてみます。

これから説明するデータは、受験科目2020年卒(去年の高校3年生)向けのものです。ここでは、「調べ方」「考え方」だけを参考にして、最新の情報は必ず各大学の公式サイトで確認してください。

大学入試科目の見方

高認の選択科目を選ぶ時、大学の入試科目で見る必要があるのは、「地理歴史」「公民」「理科」です。

では、実際の大学入試の科目を見ていきます。

国公立大学の例:北海道大学文学部(前期)

国公立大学の例として、北海道大学文学部の入試科目を見てみましょう。

国公立大学は、センター試験・二次試験の入試科目の両方をチェックしなければなりません。

この中では、赤色の文字の部分がチェックするべきポイントとなります。

センター試験:5~6教科8科目(300点満点)

教科 科目 配点
必修科目 外国語 英、独、仏、中、韓 から1科目選択。※英語はリスニングの成績を含む 60点
国語 60点
数学 数I・A、数II・B、簿記・会計、情報関係基礎 から2科目選択。 60点
理科 物基、化基、生基、地学基 から2科目選択。 40点
選択科目 地歴 世B、日B、地理B 40点
公民 倫理・政治経済 40点

※地歴・公民から2科目選択。
※数学の「簿記・会計」「情報関係基礎」は、高校又は中等教育学校で履修した者に限る。

2次試験:3教科3科目(450点満点)

教科 科目 配点
必修科目 外国語 コミ英I・コミ英II・コミ英III・英表I・英表II 、独語、仏語、中国語から1科目選択。 150点
国語 国総・現文B 150点
選択科目 地歴 世B、日B、地理B 150点
数学 数I・数II・数A・数B ※数Bは数列、ベクトル 150点

※選択科目は、世B、日B、地理B、数学から1科目選択。

私立大学の例:早稲田大学社会科学部

次に、私立大学の例として、早稲田大学社会科学部の入試科目を見てみましょう。

この中では、赤色の文字の部分がチェックするべきポイントとなります。

3教科(130点満点)

教科 科目 配点
必修科目 外国語 コミュ英I・コミュ英II・コミュ英III・英語表現I・英語表現II 50
国語 国語総合・現代文B・古典B 40
選択科目 地歴 世B・日Bから選択 40
公民 政経 40
数学 数I・数A・数II・数B(確率分布と統計的な推測を除く 40

※選択は、地歴・公民・数学から1科目選択。

他の私立大学の事例も見てみましょう

次に、他の私立大学の選択科目をいくつか見てみましょう。

大学名 選択科目
早稲田大学法学部 世B・日B・政経・数学から1科目選択
慶應義塾大学法学部(一般) 世B・日Bから1科目選択
中央大学法学部(統一3教科型) 世B・日B・政経・数学から1科目
明治大学法学部(一般) 世B・日B・政経から1科目選択
立教大学法学部 世B・日B・数学から1科目
同志社大学商学部(学部個別) 世B・日B・政経・数学から1科目選択
日本大学法学部(A方式1期) 世B・日B・地理B・政経・数学から1科目選択

ここでわかることは次の通りです。

  • 文系では、世界史Bと日本史Bを入試科目に採用している大学が最も多い
  • 次に多いのが、数学と政治経済
  • 地理を採用している学校は少ないので、受験できる大学の選択肢が少なくなる

ちなみに、国公立では地理選択できる大学が結構あるのですが、私立大学の併願も考えると、あまりオススメできません。

また、同じ大学であっても、学部によって選べる選択科目が違うので、必ず自分が志望する大学学部の選択科目をリストアップすることをオススメします。

大学入試科目の選び方(文系)
  • 最も多くの大学に対応可能な科目選びたい人:世界史B・日本史B
  • 勉強の負担を軽く、多くの大学に対応可能な科目選びたい人:政治経済
  • 数学が得意な人・理系だが文系学部も受験する人:数学

理系志望者の大学入試科目チェック方法

理系志望者の大学入試科目チェックも、上に書いた方法と同じ考え方で行います。
国公立大学のセンター試験・二次試験と私大独自入試の「理科」に、どの科目が採用されているのかをチェックしましょう。

高認の選択科目の決め方

大学の入試科目を踏まえた上で、高認の選択科目をどう決めていくのか、考え方を3パターン紹介します。

大学受験を目標をして勉強する場合

志望校があれば、志望校の受験科目に合わせて高認の科目も合わせるのが良いと思います。
なぜなら、高認の勉強が志望校の受験勉強にもなるからです。

地理・歴史

オススメ科目

オススメの科目の組み合わせは次の通りです。

  • 世界史B+日本史B
選んだ理由

地理ではなく日本史をオススメするのは、日本史を入試科目に採用している大学が多いからです。逆に、地理を選択すると、大学・学部の選択肢がかなり狭まります。

ただし、世界史と地理の組み合わせは相性が良いので、大学受験で世界史をメイン使う場合は、「世界史B+地理B」の組み合わせを選ぶのもアリです。

また、AとBのどちらかを選ぶべきかですが、大学入試では、Bを採用している大学が多いので、私ならBを選びます。

理系の人は、好みで選ぶと良いでしょう。地理が暗記量が少ないので良いかもしれません。

公民

オススメ科目

オススメの科目の組み合わせは次の通りです。

  • 倫理+政治経済
選んだ理由

現代社会ではなく、倫理+政治経済をオススメするのは、政治経済を入試科目に採用している大学が多いからです。現代社会は、大学受験の科目として使える大学が少なくなります。

理科

オススメ科目

オススメの科目の組み合わせは次の通りです。

  • 科学と人間生活+基礎生物
  • 科学と人間生活+基礎地学
  • 生物基礎+地学基礎+化学基礎
選んだ理由

最初の2つの組み合わせを選んだのは、「生物」「地学」は暗記でカバーできる部分が多いからです。覚えてしまえば点数になるので、特に文系受験生にはオススメします。

また、「科学と人間生活」は、生物・地学・物理・化学の基礎的な内容を学ぶ科目です。他の理科科目と内容が重複するので、勉強を省力化できるメリットがあります。

したがって、勉強の負担を少なくしたい場合は、最初の2つ「科学と人間生活+基礎生物」「科学と人間生活+基礎地学」のどちらかを選ぶのがオススメです。

3つ目の「生物基礎+地学基礎+化学基礎」ついてですが、私が国立大学文系を受験するなら「生物基礎+地学基礎」の組み合わせにするので、この組み合わせにしました。

この時、残り一科目を基礎物理と基礎化学のどちらにするかですが、私なら暗記でカバーできる範囲が大きい基礎化学を選びます。

ただし、3科目勉強することになるので、最初の2つの方法に比べて勉強しなければならない量は増えるので注意して下さい。

理系志望の場合の理科

理系志望の理科は、志望校の入試科目を確認した上、次のように選べば良いでしょう。

  • 科学と人間生活+化学基礎
  • 化学と人間生活+物理基礎
  • 化学基礎+物理基礎+生物基礎or地学基礎

勉強に自信がない人・勉強の負担を軽くしたい場合

「勉強に自信がない人」「勉強の負担を軽くしたい人」は、大学受験のことは一旦忘れて、一歩進むために高認に合格することを第一目標とすると良いかもしれません。

この場合は、次のように高認の選択科目を選びます。

理科

オススメ科目

オススメの科目の組み合わせは次の通りです。

  • 科学と人間生活+化学基礎
  • 科学と人間生活+物理基礎
選んだ理由

この組み合わせにしたのは、「生物」「地学」は暗記でカバーできる部分が多いからです。覚えてしまえば点数になるので、特に文系受験生にはオススメします。

また、「科学と人間生活」は、生物・地学・物理・化学の基礎的な内容を学ぶ科目です。他の理科科目と内容が重複するので、勉強を省力化できるメリットがあります。

公民

オススメ科目

オススメの科目は次の通りです。

  • 現代社会
選んだ理由

現代社会は、社会科系の科目の中では、暗記する知識が少ないため。

地理・歴史

オススメ科目

オススメの科目の組み合わせは次の通りです。

  • 世界史A+日本史A
  • 世界史A+地理A
選んだ理由

日本史・世界史・地理は、AとBに分かれています。Aをオススメとしたのは、Bよりも学習範囲が狭いので勉強の負担を軽くなるからです。

世界史・日本史・地理の「A・B」の違いとは?

使用している教材が対応している科目を選ぶ

通信教育や高認予備校等に通って勉強している人は、その教材が対応している科目に合わせて受験するのが良いと思います。

以上です。
参考になれば、幸いです。

また、自分で「この科目で受ける」と決めている場合は、ご自身の考えを優先しましょう。