ゼロからの英語勉強法という記事で、高校英語の知識が全くない人はまず最初に何をやるのかを書きました。次の段階でやるのは、英文解釈です。
英文解釈とは
英文解釈とは、文法知識を活用して英文の主要素を発見し骨格をつかむ技術のことです。
文法や単語の勉強したのに、入試問題の英文の意味がよくわからないという人はいませんか?
本当は、基本的な文法と単語の知識で結構英文が読めるようになります。
ところが、入試問題は「基本的な知識」だけでは読解困難な文章を多く出してきます。
これは、おそらく合否を決めるために「できる人」と「そうでない人」をふるいにかけるのが目的なのでしょう。
あえて出題される意地悪な英文に対処するには、事前に意地悪な英文のパターンを知っておくことが大切です。それが英文解釈の勉強の目的と言えます。
英文解釈の目的
英文解釈の勉強をする目的は次の2つです。
・目の前の英文が「意地悪な英文のパターン」のうちどれかを見抜く力をつける
数学に例えるなら、
・英文解釈=解法パターンの暗記
といった感じでしょうか。
本来、英語はコミュニケーションのための道具なのですが、
入試問題は「意地悪な英文のパターン」のうち、目の前の問題はどれに当てはまるのかを見抜くパズルみたいなものだと考えると良いでしょう。
ただ、パターンを”知識として”知っているだけでは、得点力にはなりません。
何度も何度も色んな英文に取り組むことによって、頭と体を慣れさせる必要があります。
英文解釈の参考書は、トレーニングのために使うのです。
では、実際に勉強する際どのように取り組めばよいでしょうか。
英文解釈の参考書の取り組み方
英文解釈を勉強する際に、「全訳をするのか」「全訳しないのか」質問を受けることがよくあます。
結論を言うと、全訳するかどうかは学力次第です。
偏差値だけでその人の実力をはかれないですが、
ここでは下記のように仮定して書きます。
・既に学力がある人=予備校系の模試で偏差値60以上をキープしている人
・学力をこれから伸ばしたい人=偏差値60未満の人
学力をこれから伸ばしたい人:全訳すべき
全訳が必要な理由
頭の中だけで訳すると、あいまいな箇所も大目に見てしまうため。(皆さんは違うかもしれませんが、私自身はそうでした。)
紙に書くと、間違えた箇所、理解してない箇所がはっきりとわかるので
以下に書く勉強がやりやすくなります。
最初のうちは、誤訳だらけで悲しくなるかもしれませんが、その間違えている箇所こそがあなたが学力をあげるために覚えていく箇所なのです。
受験勉強の目的の一つは「デキる箇所」と「デキない箇所」を区別することにあります。
デキる箇所だけやって、デキない箇所を無視していると現状維持がずっと続きます。
逆に、デキない箇所は、そこをやるだけで、絶対に成績が上がります。
間違えてしまったら、「これで成績が上がるぜ!やったぜ!」という気持ちで取り組んでみましょう。
全訳を書いた後に何をするか
下記の手順で勉強します
→自分で書いた訳の上に正しい訳を色ペンで書くと間違えた箇所を区別しやすくなります。
→誤訳した理由が、文法の知識不足なのか語彙(単語・熟語)不足なのか等検討します。
→二度と同じ問題で間違えないように「間違えた原因」を記憶します。
※「作業は極力なくす」で書いた暗記用のノートにも書き出しておけば復習が楽です。
→うまく訳せなかった場合は完璧になるまで②③のプロセスと繰り返します。
復習方法
最初に勉強した時に誤訳した箇所を中心に上記④②③のプロセスを繰り返します。
実際に私が勉強で使ったノートの画像
ゼロから受験勉強を始めて間もない時期のノートです。
レイアウトも文字もメチャクチャですが、最初はこれぐらいテキトウでも良いのです。
(「example」なんて単語も、意味がわからなくて辞書で知らべいるようです)
完璧主義になって、一歩踏み出せない人もメチャクチャで良いのでやってみましょう。
このノートのレイアウト方法は次のようになっています
②右半分
・調べた単語とその意味
・自分なりに書いてみた和訳
・赤字:参考書から書き写した正しい訳
既に学力がある人:全訳は時間のムダ
既に、高い学力がある人が全訳を書くのは非効率です。わかりきったことを時間をかけて繰り返すだけになり、「受験勉強」というよりは「作業」になります。ですから、頭の中で訳すやり方、上記で言うと④②③のプロセスからやった方が良いと思います。
全訳を紙に書くのは時間のムダと言っている人がいますが、その人はデキる人だからなのです。
もし、あなたが英語が苦手で、それを克服しようと考えているのなら、紙に全訳を書いて勉強することをオススメします。