今回は、社会復帰前のニート時代(勉強を全くしていなかった時期)にしていたこと、その中でも、元気を取り戻すのに役立ったと思うことを書こうと思います。
これ以前の話は次の記事に書いたので、良かったら参考にして下さい。↓
ニート時代に行った色んなこと
この頃、引きこもりからニートにレベルアップしました。
ニートという言葉には、良い印象を持たない方も多いだろうと思いまが、
私にとっては、大きな進歩でした。
なぜなら、寝たきり状態からのスタートだったからです。
そして、レベルアップしたことで、色々なことを考え行動できるようになりました。
ちなみに、この頃やったことは今までの自分らしくないことが多かったように思います。
気持ちが変わったから、「らしくない」ことを始めたのか
「らしくないこと」をしたから、気持ちが変わったのかはわかりません。
けれども、環境や自分自身を変えたことで、心がさらに変わっていったことを覚えいます。
では、私が社会復帰前にやったことを紹介していきます。
掃除や模様替えをして、快適な住環境をつくった
「心が乱れると、部屋が散らかる」ということをどこかで聞いたことがあります。
実際、引きこもり当時の私の部屋は、次のように荒れていました。
荒れていた私の部屋
- カーテンは閉めっぱなしで薄暗い
- 窓は閉めっぱなしで換気はしない
- モノは散らかり放題
- 不要なものが色々ある
- 掃除機はいつかけたのか覚えていない
- ベッドのシーツ・枕カバーは、ほとんど変えない
けれども、心が落ち着いてくると、次のように部屋を片付け始めました。
これは、人から言われてからではなく、それをやりたいからやっていました。
つまり、この時は掃除することが好きなことだったように思います。
自室を整え始める
当時私が行ったのは次のようなことです。
- カーテン開けて太陽光を入れる
- 毎日窓を開けて換気をする
- 散らかった本やCDは棚に片付ける
- 不要なものは捨てる
- 毎日掃除機をかける
- ベッドのシーツ・枕カバーをマメに選択する
ニート時代は、自分の自室にいることが多かったので、
一日中過ごす場所が快適になるにつれて、
気持ちが気分が明るくなったことを思い出します。
そして、自分の部屋が片付くと、家全体の掃除も始めました。
自分の部屋だけでなく家中も掃除した
掃除機がけ等の普通の掃除だけでなく、次のことも行っていました。
- 家中の床にワックスをかける
- 家中の窓をピカピカに磨く
- 家中の網戸やアルミサッシのホコリをきれいに取り除く
- 照明のホコリをきれいに取り除く
- ガスコンロや換気扇をピカピカに磨き上げる
- 庭中の植木を剪定する
一日中ヒマなので、年末の大掃除のような大掛かりなことをやっていたのです。
そして、これには次のような副次的効果もありました。
- 集中して作業しているので、集中力をつける訓練になる
- 掃除に没頭しているうちに、気持ちが落ち着いていく
- 家中がキレイになると、気持ちが明るくなる
- 体がとても疲れるので、夜ぐっすり眠れる
- 家族に喜ばれるので、ニートの自分でも役に立つことがあるのだと嬉しさを感じる
また、掃除ばかりしている自分に、
家族から時折こんなことを聞かれることがありました。
- このままで大丈夫なの?
- 将来どうするつもりなの?
すると、強い不安や惨めな気持ちに襲われるのですが、
以前のように感情がコントロールできなくなることはなくなっていました。
心が変わり始めていたからだと思います。
そして、不安になった時は、
さらに掃除に集中して、心を静かにさせていったことを覚えています。
この出来事から思うのは、
元気を取り戻すポイントは、「好きなことをやる」ことではないかと思います。
そして、「好きなこと」とは、ゲーム等の遊びに限らず、
「その時やりたいと思える何か」ではないかという気がします。
この時は、好きなことが掃除だったのです。
掃除をして、快適な環境を作った。その結果、気分がすっきりしたこと。
身だしなみを整え、身体のメンテナンスをした
落ち込んでいた時期は、「自分のことなんてどうなっても良い」と考えていました。
世捨て人のようになっていたため、次のような見た目になっていました。
世捨て人のような今までの自分
- 一日中寝間着を着たまま
- 着替えは風呂に入った時だけ
- メガネは曇ったまま
- 髪は伸び放題
- ヒゲも伸び放題
- 虫歯だらけ(寝たきりの時期にほとんどの歯が虫歯になっていた)
けれども、元気が戻ってくるにつれて、それを不快に感じ始めました。
そして、この頃から見出しなみを整え始めたのです。
身だしなみを整え始める
- 起きたら、寝間着から普段着に着替える
- 服は毎日着替える身に着ける
- メガネは毎日拭く
- 散髪に定期的に行く
- 毎日ヒゲを剃る
- 歯医者で虫歯の治療をする
これらのことは、幼児ではないので当たり前のことですが、
この記事に書いたように、
以前の私はこうした当たり前のことができないほど、気力が失われていたのです。
それを変えようと思えるようになったのは、
回復が目に見えるようになってきたからだと思います。
身だしなみを整えると、気持ちがさらに明るくなっていったことを覚えています。
歯医者に通い始める
私は、寝たきりの頃に、歯を全く磨かなかったので、
ほぼ全ての歯が虫歯になっていました。
以前の私は「全てがどうでもいい」と放置していたのですが、
この頃から治療に通い始めるようになりました。
今思えば、このことも変化の現れの一つなのかもしれません。
歯医者に通って困ったことは、学校のことを色々聞かれたことです。
先生は、私が高校を退学したことを知らないので、
学校生活のことを色々聞いてきます。
でも、辛い気分になるので、学校のことは聞かれたくないのです。
けれども、歯医者さんは患者の緊張をほぐすために、雑談をしているだけなのだと思います。
本気で学校のことを知りたいわけではありません。
ですから、私のように色々聞かれたくない人は、
「はい」「そうですね」と話を合わせておけば良いと思います。
実際、私もテキトウに相槌をうって、やりすごしました。
伸びきった髪を切りに行く
久しぶりに髪を切りにいった時も緊張しました。
歯医者に行った時のように、色々聞かれるかと思ったからです。
けれども、何も聞かれませんでした。
というのも、当時の私は「目がうつろで髪が伸び放題だった」からです。
その風体から理容師さんが察してくれて、あれこれ聞かれなかったのだろうと思います。
伸びきった髪を切ると見た目が変わります。
そして、見た目の変化に合わせて、気分も良い方向に変わりました。
歯医者などで、事情を聞かれるのがどうしてもイヤだという人は、
家族から相手に事情を伝えておいてもらうのも良いかもしれません。
「いい年齢なのに、自分の口から言えないのはカッコ悪い」と思えるかもしれませんが、
目的は身だしなみを整えることなのです。
見出しなみを整えると、気分も変わりますし、外出しやすくなります。
「アレがダメだからできない」と立ち止まっているよりも、一歩ずつでも前進していきましょう。
そのためには、借りることができる力は何でも使うのが良いのではないかと思います。
カイロプラクティック
カイロプラクティックは、親の友達の紹介で通うことになりました。
この頃の親は、引きこもりからの回復に役立ちそうなことなら、
何でも試そうとしてくれていました。
そんな中の一つがカイロプラクティックでした。
以前の私なら、教育相談所に連れていかれそうになった時
のように拒否したかもしれませんが、この時はわりと素直に行ったように思います。
このことも、心が変わったと思える出来事です。
カイロプラクティックは、施術が終わった後、とても体が軽くなるので、
大学進学のため上京するまで通い続けていました。
体の悪い部分を治したり、身だしなみを整えた。その結果、気分がすっきりしたこと。
軽い運動をして、体力を回復させた
この頃、軽い運動も始めました。
何か目的があって始めたわけではなく、それをやりたいからやっていました。
つまり、好きなことをしていたのです。
散歩する
当時の私は、頻繁に散歩に出かけていたことを覚えています。
ちなみに、私が引きこもりからのステップアップに一番オススメする運動は、散歩です。
なぜなら、散歩には次のメリットがあるからです。
- 小雨程度なら、雨の日もできる
- コースを変えると楽しい
- 体の負担が少ないので、ジョギングよりリハビリに向いている
- 歩いているうちに、心が静かになる
そして、特に良い点だと思うのが「散歩すると心が静かになること」です。
「イライラする時」「不安な時」「考えがまとまらない時」など、
部屋で悩んでいるよりも、散歩に出かけてみたらどうでしょうか?
やってみるとわかりますが、2~30分歩くと心が落ち着きを取り戻しているのです。
そして、まとまらなかった考えも整理されていることもあります。
私は、散歩のこうした点を気に入っているので、
今でも気分を変えたい時は、外を歩いています。
散歩をして心を落ち着かせたこと
自転車で出かける
体力が戻ってきてからは、自転車で遠出したりもしていました。
自転車には次の良い点があったと思います。
- 風景が変わるので、気分転換になる
- 力いっぱい漕ぐと、ストレス発散できる
- 散歩と同じように、気が付けば心が落ち着ている
- 太陽の光を浴び、ほどよく疲れるので熟睡できる
大人になって運転免許をとってからは、それがドライブに変わりました。
特に、田舎道を運転するのは、心を静かにしたり、気分転換に良いと思います。
縄跳び
天気が悪くて散歩に出かけられない日は、ガレージで縄跳びをしていました。
毎日、適度に体を動かすと、心がスッキリすることに気がついたので、
この頃は色んな方法で運動をしていたように思います。
軽い筋トレ
寝たきり生活ですっかり筋肉がなくなっていたので、
テレビで見たダンベル体操と、腹筋と背筋運動を毎日やっていました。
半年続けたら10キロ体重が落ちたことを覚えています。
このようにして、色んな運動を続けるにつれ、体力が少しずつ戻ってきました。
そして、体力が戻るにつれて、「やる気」「元気」も戻ってきたように思います。
体を動かして、体力を回復させたこと
体力の回復にともない「やる気」「元気」が戻ってきたこと
好きなことをやっていたら「やりたい事」が生まれた
楽器の練習を始めた
前回の記事で、好きなこと「DTM(PCに音楽を自動演奏をさせる趣味)」を
始めたことを書きましたが、
この頃からピアノやシンセサイザー(キーボード)の練習も始めました。
機械に演奏させるだけではなく、自分の手で演奏したくなったからです。
そして、楽器を弾くたびに
「友達とバンドを結成して演奏したい。そのために大学に入りたい」
と思うようになりました。
この時、将来やりたい事の一つが生まれたのです。
ですから、楽器を弾く時は、
想像上の友達とバンド演奏している様子を、想像しながら弾いていたことを覚えています。
好きなことをやった結果、将来やりたいことが見つかったこと
その後、大学で友達と演奏するという夢は叶いました。
好きなことをやるうちに、「やりたい事」が生まれた
不登校や寝たきりの事は、次のような強い思い込みがありました。
自分はダメな人間なんだ。だから、やりたいことは諦めなければならない
おそらく、この思い込みが「何をやってもダメだ」と、自分を部屋に閉じ込めていたように思います。
けれども、好きなことをやっているうちに、次のように考え方が変わってきました。
自分は好きなことをやっても良いのかもしれない
このようにして、自分に対して「許可」を繰りかえすことで、少しずつ自分をゆるすことができるようになりました。
その結果、「蓋をしていた夢や願望」が少しずつ戻って来たのではないかと思います。
ちなみに、この時の願望は次のようなことです。
- 友達と音楽をやりたい
- 彼女を作って恋愛もしたい
- 友達とバカ騒ぎしたい
そして、これらを実現するために「大学に行きたいなぁ」、
そんな思いがくすぶり始めまたのです。
好きなことをやった結果、諦めていた夢や願望が次々と戻ってきた
イメージトレーニング的なことをした
この頃、イメージトレーニングのようなことをしていました。
ただ、イメージトレーニングとして行っていたわけではなく、ヒマつぶしとしてやっていたように思います。
話し相手が全くいないので、空想上の相手と会話するしかなかったからです。
イメージトレーニングの方法
設定
夢を実現した自分(大学生になった自分)が、誰かと会話をしている場面
イメージの例1(大学の同級生との会話)
大学の友人から、「そういえばお前、大検だったよね。どんな風にしてウチの大学に入ったの?」という問いかけに対して、
「自分はこうやって、引きこもりから脱出した。そして、こんな風にやって大学に入った。大変だったけど、過ぎてしまえばいい思い出だね」と説明している様子
イメージの例2(大学の音楽仲間との会話)
バンドのメンバーと練習している場面にて
〇〇クンのギターソロのところ、めちゃくちゃかっこいいね。もう一回やってくれないかな?そうそう、今度は、◇◇ってミュージシャンの□□て曲やらない?
イメージの例3(中高の部活仲間との会話)
中学や高校の部活仲間との久しぶりの再会のシーンにて
「引きこもりのとき、せっかく家に来てくれたのに本当に申し訳なかった。落ち込んでいたため、会う位ことができなかったが、皆に見捨てられていなかったことが、その後の励ましなった。その後色んなことがあったけど、今は〇〇大学に通っているよ」と説明している場面
他にもバリエーションがあったように思いますが、こんなことを想像していました。
そして、これらは後に全て実現しました。
イメージトレーニングをしたこと
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