受験科目には「習得に時間がかかる科目」と「すぐに点数が上がる科目」があります。
私は、前者を「理解型科目」後者は「暗記型科目」と呼んでいます。
計画を立てたり、普段の勉強をする時は、2つの違いを理解しておく方が良いと思います。
この記事では、この2つの違いを説明します。
暗記型科目と理解型科目とは?
私は、受験科目には、「暗記型の科目」「理解型の科目」の2種類があると考えています。
どんな科目が、当てはまるのかというと、次の通りになります。
- 暗記型の科目:日本史、世界史、生物など
- 理解型の科目:英語、古文、数学など
では、それぞれの特徴を説明します。
暗記型科目の特徴
暗記型の科目は、日本史・政経・生物・地学などです。
これらの科目には次のような特徴があります。
- 単純に暗記をしていくだけOK
- 勉強すればすぐに点数になる
- ゼロから始めてもすぐに結果が出る
- 勉強しないと忘れてしまう
- 独学しやすい
一方、入試で合格点を取るために課題となるのは、「理解型の科目」です。
理解型の科目の特徴
暗記型の科目は、英語・数学・古文などです。
これらの科目には次のような特徴があります。
- 暗記をするだけでは点数にならない
- 得点につなげるには暗記科目より時間がかかる
- ゼロから始めると結果が出るまで膨大な時間がかかる
- 毎日勉強しないと勘が鈍る
- 独学は理解型科目より大変
理解型科目の習得に時間がかかる理由
理解型科目が暗記型科目よりも習得に時間がかかるのは、
次のように2ステップの勉強が必要だからです。
- ステップ1:考えるための前提知識を暗記する
- ステップ2:問題を解いて、覚えた知識をいかに使うか練習する
考えるための前提知識とは、英文法や英単語、数学の公式や解法パターン等のことです。
理解型科目では、まずこれらを暗記しなければなりません。
そして、覚えた知識を使って、問題を解く練習をひたすらします。
スポーツで、体がすぐ反応するよう練習する感じで、
問題を見たときに、頭がすぐに反応できるように、練習が必要なのです。
このため「暗記型の科目」と比べると、勉強した結果が得点に反映されるのに時間がかかります。
暗記型科目と理解型科目の違いを知っておいた方が良い理由
成績が上がらないからと勉強を投げ出さずに済む
この記事を読んでいる人は、昔の私のように、何とかして成績をあげようと頑張っていらっしゃる方だと思います。
でも、多くの勉強時間を英語や数学に費やしても、全然成績が上がっていかないことでしょう。
「日本史は、たった5時間勉強しただけでこんなに点数とれるようになったのに、
英語は、100時間勉強したのに、全然できるようにならない。。。」
「もう投げ出してやろうか。。。」
そんな気持ちになってしまうかもしれません。
でも、理解型科目とはそういうものなのです。
どんなに勉強しても、なかなか成績は上がっていきません。
それは、あなたの頭が悪いからでもなく、努力が足りないからでもありません。
暗記型科目は、「成績を上げるには時間がかかる科目」という特徴を持っているからなのです。
ですから、自分を責めずに「そういうものなんだ」と、淡々をやっていきましょう。
すると、ある日壁を越えたように突然成績が上がる時が来ます。
正しく計画を立て適切な手段を選べるようになる
英語などの理解型科目には、次のような特徴があります。
- 成績を上げるためには時間が多く必要
- 毎日勉強しないと勘が鈍る
- 独学はかなり大変
「成績を上げるためには、時間がかかる」ということは、年間計画を立てるときに、前半から英語にかなりの時間をかけなければならないことがわかります。
また、「毎日勉強しないと勘が鈍る」ということは、毎日の勉強予定をたてるときに、英語を必ずいれなければならないことがわかります。
また、独学が大変な科目なので、自分でやってもうまくいかない場合は、「英語だけは家庭教師や個別指導塾で勉強した方が良いかな・・・」と作戦の変更を思いつくこともできるようになります。
日本史などの暗記型科目には、次のような特徴があります。
- 成績を上げるためにはそれほど時間は必要ない
- やめるとすぐに忘れる
- 独学しやすい
「成績を上げるためにはそれほど時間は必要ない」ということは、年間計画を立てる際に、英語などの理解型科目より時間を少なくできることがわかります。
また、「やめるとすぐに忘れる」ということは、前半から暗記型科目に力を入れていると、忘れないようにするために時間が割かれることがわかります。
独学がしやすいのであれば、「家庭教師に習っている日本史の時間を英語や数学に変更してもらおうかな・・・」と作戦の変更を思いつくこともできるようになります。
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